セーフティー・はーと
第17号 リスク把握の技術について
(株)三菱総合研究所 野口和彦
リスクを把握するためには、リスクの持つ2つの要素、すなわち影響の大きさと起こりやすさ(発生確率)を求める必要がある。
リスクを把握するためには、リスクの持つ2つの要素、すなわち影響の大きさと起こりやすさ(発生確率)を求める必要がある。
まず、影響の大きさの算定には、以下の項目が使われる場合が多い。
リスク把握の技術について
リスクを把握するためには、リスクの持つ2つの要素、すなわち影響の大きさと起こりやすさ(発生確率)を求める必要がある。まず、影響の大きさの算定には、以下の項目が使われる場合が多い。
リスクを把握するためには、リスクの持つ2つの要素、すなわち影響の大きさと起こりやすさ(発生確率)を求める必要がある。まず、影響の大きさの算定には、以下の項目が使われる場合が多い。
- 各リスクの指標:労働災害リスクでは死傷者の数、環境リスクでは汚染の範囲とレベル等
- 金銭換算した値:影響の大きさを金銭に換算したもので、その金銭換算には以下の項目が含まれる場合が多い。
① 人的被害
② 環境被害
③ 生産被害
④ 損害賠償
⑤ 対策費の増加
⑥ 機会損失
⑦ 生産の減少等
- 社会的信頼性:企業の社会的信頼性が低下することをリスクと見る考え方であり、直接の物的・人的被害が無くとも企業活動に大きな影響を与える場合がある。
- 安全理論による解析
- 統計手法
- 経験による評価
- 他事象との相対比較 等
表 現状の知見で起こりやすさを評価する場合の例
起こりやすさ | 現状の知見 |
良く起きる | 現在起きている |
時々起きる | 過去に経験したことがある |
起きる場合もある | 自社では経験していないが、日本で起きている |
めったに起きない | 日本では発生していないが、他国では発生している |
起きる可能性は極小である | 理論上可能性がある |