セーフティー・はーと
第38号
飯塚義明 <三菱化学㈱>
この原稿は、当方にとって第3作目(4作目?)になります。今回の原稿の締め切りはずっと先かと思っていました。事務局から「明日が締め切りですよ」とメイルを頂き、あせって思いつくまま文字を埋めだしています。
この原稿は、当方にとって第3作目(4作目?)になります。今回の原稿の締め切りはずっと先かと思っていました。事務局から「明日が締め切りですよ」とメイルを頂き、あせって思いつくまま文字を埋めだしています。
年をとると月日の経つのが早くなる。まさか、一日が24時間ではなく、20時間になっている訳ではない。一日の出来事を見聞きした記憶が薄くなるのか、感動がなくなるのか、ともかく、何も残らないで日が暮れ、月曜日から週末まで、あっと言う間に過ぎていく。14年度もあと一月半で終わろうとしています。
三菱化学(旧三菱化成)での社員としての研究生活も残すところ三ヶ月です。その後も会社に残ることで会社と基本的には合意していますが、社内では、「老害」にならないように現役研究者達とは違う分野で安全を見つめていこうと思っています。もちろん、プライベートには、反応暴走はまだ研究を続けようと思っています。
今から30年前、酸化プラントの安全管理のための概念構築と燃焼限界を測定する装置の作成から始まり、反応暴走、粉じん爆発と純然たる化学反応熱の制御が研究の対象でした。
ここ数年、もう少し広義のエネルギー制御と言う観点から、電池の安全に手を出しています。この電池の中は、ミニ化学プラントです。その割には、これまでの電池の安全は、電池メーカーが主体で試験法や基準が決めています。
ご承知のように安全は、絶対論でなく相対論で議論すべきものです。携帯電話のように身体に触れる可能性の高い機器での安全とバックアップ電源としての電池では、ハザードの種類も限界値もおおよそ違うはずです。さらに、最近話題の燃料電池も含め、この「ミニ化学プラント」の安全管理のあり方に手を染めていこうと思っています。